企業の脱炭素を後押し!OZCaFが提供するサービスを知る

目次

省エネが中小企業にもたらす可能性とは?

省エネや脱炭素は、かつては大企業だけのテーマのように捉えられていました。しかし、エネルギー価格の上昇や顧客・取引先からの環境配慮要求、さらには国際的な規制強化を背景に、中小企業にとっても取り組むべき重要課題となっています。

一方で、脱炭素の取組は「対応しなければならないので、対応はするが、中小企業にとっては単純に負担が増えるもの」、として認知しており、積極的に着手している企業も多くはないというのが実態です。

ここでは、脱炭素化は、中小企業にとってもメリットが多いものであるということをご説明するとともに、企業の脱炭素経営を専門にサポートする OZCaF(Osaka Zero Carbon Foundation) を。具体的な取り組みや実績を通じて、ご紹介させていただきます。


OZCaFの活動内容と特徴:なぜ選ばれているのか?

OZCaF(Osaka Zero Carbon Foundation) は、2021年に大阪府内で設立された非営利団体で、企業の脱炭素経営を支援しています。現在では、大阪府外の企業の支援も行っており、兵庫県をはじめ、東京や福岡など、全国的に脱炭素経営支援のサービスを提供しています。

OZCaFの特徴:

  • 広範な連携ネットワーク
    商工会議所や中小企業基盤整備機構をはじめ、100を超える公的機関や団体と連携し、多くの企業を支援しています。
    ニーズ、目指していきたい姿は企業ごとに様々ですが、それぞれの求める支援に応じて、最適なソリューションの提供を行うことが出来る体制を構築しています。

  • 3000社を超える会員企業
    中小企業から大企業まで、幅広い業種・規模の企業が参加しており、実績と信頼性が抜群です。
    会員間での情報交換や協力も活発に行われ、支援を受けた企業同士の連携も今後は拡大していく予定となっており、省エネの情報や成功事例を知りたい方にとっては最適な環境となっています。

  • 地域を超えた支援活動
    大阪府内のみならず、兵庫県やその他地域の企業にも広くサービスを提供。
    地域を問わず利用できる全国規模のサポートが強みです。
    また、YouTubeチャンネル:【OZCaF TV】の運営もしており、いつでもどこでも脱炭素・省エネに関する情報を確認することができます。

提供している主なサービス:

  1. セミナー事業
    商工会議所や中小企業基盤整備機構などと連携し、省エネや脱炭素に関するセミナーを開催し、最新の知識や実践的なノウハウを企業に届けています。
    一回当たり30社程度の規模で実施され、具体的な事例紹介や専門家による講演を通じて、企業の理解を深める場を提供しています。
    さらに、業界別の課題に特化した内容で実践的な解決策を学べることが特徴です。

  2. SBT(Science Based Targets)認証支援
    現状のCO2排出量の可視化/削減の目標設定から認証取得までをトータルでサポートしています。
    企業ごとにカスタマイズされた支援を提供し、具体的な削減計画の策定やデータ分析、申請手続きのサポートを行っています。
    脱炭素に関する要請が強化されていく中、SBT認証の取得により、顧客からの信頼性の向上や、新たなビジネスチャンスを拡大するサポートを行っています。

  3. ビジネスマッチング事業
    会員企業通しの連携を深めることで、脱炭素化に向けた新しいビジネス機会の創出を目指しています。
    具体的には、環境技術を持つ企業と、それを必要とする企業とのマッチングを促進し、脱炭素化の推進はもちろん、共同プロジェクトの立ち上げや新製品・サービスの開発を支援します。
    企業間のシナジーを生み出し、持続可能なビジネスモデルの構築をサポートするとともに、OZCaFのロイヤリティ向上に向けた動きを準備中です。

  4. 企業事例の共有と促進
    成功事例の発信を通じて、他社の参考となる情報を提供し、業界全体での取り組みを後押ししています。
    具体的には、脱炭素化に成功した企業の取り組み内容や成果をレポートやセミナーで紹介し、他の企業が自社の活動に活かせるよう情報提供を行っています。
    これにより、企業間での知見共有が進み、全体としての脱炭素化の加速が期待されます。

OZCaFの支援により得られる効果の例

ここからは、OZCaFの支援を受けることで、どのような恩恵を受けることができたか、具体的な例を用いて、イメージしてみましょう。
脱炭素化への取組は、義務的な側面もあり、ネガティブにも捉えられがちですが、改めて自社の事業やリソース、業務体制を見直すことにより、以下の事例のようなメリットを享受した事業者も存在しています。

1. 中小企業版SBT認証の取得で信頼性・生産性向上

取引先からの脱炭素化の要請は年々増加しており、主に大手企業から仕事を請けている中小企業にとっても他人事ではない時代となってきました。
ある中堅製造業では、取引先からの環境配慮要求を受け、OZCaFの支援で中小企業版SBT認証を取得しました。
この結果として:

  • 取引先からの信頼性向上
    SBT認証を取得し、自社の省エネに対する姿勢を明示することにより、環境対応企業としてのブランドイメージを確立し、既存取引先からの脱炭素化の要請に応えることができました。

  • CO₂排出量削減の具体的なロードマップを策定
    CO2排出量を見える化する過程で、ムラ・ムダの把握にも繋がり、業務の見直しを行うことで、エネルギーコストの削減に成功しました。

2. 廃棄物から新商品を生み出すビジネス創出

ある企業では、SBT認証を取得する過程で、産業廃棄物処理にかかるC2排出に着目することで、これまでは、廃棄物として処理されていた合成皮革を再利用し、女性用の小物として販売する事業に成功しました。
この事例では以下の成果が得られました:

  • 収益源の多角化
    自社のリソースを見直し、これまで「廃棄物」として処分していたモノを「商品」として再利用することで、新たな収益源を確立しました。

  • 環境負荷の軽減
    リサイクルプロセスを導入することで廃棄物処理に伴うCO₂排出を削減を達成しました。

  • ブランドイメージ向上
    持続可能な商品として市場での注目を集め、新規顧客の獲得に繋がりました。
    実際にECサイトでも人気を集め、本業に勝るとも劣らない事業まで成長しています。

3. 従業員のエンゲージメントの向上

世間の脱炭素化への機運の高まりを感度の高い従業員は当然気が付いています。
自社がSBT認証を初めとする脱炭素化への取組に着手をすることで、以下の効果が得られた事業者もいます。

  • 既存従業員のエンゲージメントの向上
    脱炭素化への動きを会社が主導して行うことで、経営陣が将来を見据えた戦略を取っていることを従業員に示すことができ、従業員のモチベーションの向上や不安の解消に繋がりました。

  • 新卒学生から魅力的な企業へ
    多くの新卒学生の関心事として、脱炭素化への取組を行っているか、というものがあります。
    少子高齢化により、採用難易度が年々高まっている中、学生のニーズを満たすことで、採用力の強化に繋がります。

4. EU規制への早期対応で競争力を維持

2026年に予定されているEUの炭素国境調整措置(CBAM)により、輸出製品のCO2排出量がより一層厳しくみられることが決まっています。それらを見据え、製造業の中小企業がOZCaFはそういった事業者への支援を予定しています。
結果として:

  • 国際競争力の強化
    輸入者がCBAM規制を回避するため、より炭素排出量の少ない製品を輸入することが想定されるため、先んじて省エネ化を推進するための支援を予定している。

  • 業務プロセスの効率化
    各プロセスにおけるCO₂排出削減を把握することで、業務プロセス全体の効率化にも貢献。

省エネの第一歩を踏み出すには?

脱炭素化の推進は、進め方によっては、脱炭素の領域だけに留まらず、自社の資源/リソース・業務プロセス・従業員の満足度・経費の削減・生産性の向上など、様々な分野に渡って、良い影響を与えることが出来る取組だということがわかりました。

ここまで紹介してきた、OZCaFの取り組みは、脱炭素領域において、兵庫県が参考にすべき優れた事例です。

同団体が行うCO2排出量の可視化支援、セミナーやイベントによる情報発信、専門家のコンサルティングといった多彩な活動は、兵庫県における独自の支援体制づくりに活かせるヒントとなります。

兵庫県には、大学や研究機関、最先端の環境技術を有する企業など、脱炭素化を進めるための多様なリソースが整っています。

これらの強みを最大限に引き出し、地域に即したきめ細やかな支援策を展開することで、中小企業の脱炭素化を加速させ、企業価値の向上まで達成できるものと考えます。

今こそ、県全体で脱炭素社会の実現に向けた機運を高め、持続可能な未来を目指して一丸となって取り組む時なのかもしれません。

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この記事を書いた人

コンサルティングファームに6年勤務し、大小問わず様々な企業様のご支援をさせていただいた後、姫路市の高圧ガスの卸売商社に転職し、企業内診断士として活動しています。
コンサルティングファームにて培った知見と、エネルギー業界にて得られた経験をもとに、皆様のGX推進のお役立ちができるよう、邁進いたします。

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